6月 POWER PLAY

◆ 邦楽

アーティスト名

JASMINE(ジャスミン)

曲名

「sad to say」

例えば、好きな曲のカバーを聞いた時、オリジナルの歌手の歌声が耳によみがえることがありますが、その人に、似あうジャンル、もっと言えば、その歌手が歌うべき曲というのがあるのかもしれません。

今月のパワープレイアーティスト、ジャスミンの声は、R&Bテイストのデビュー曲「sad to say」にぴったりで、密度の濃い声、表現力、音楽とのグルーヴ感、どれをとっても まだ19歳のシンガーとは思えません。

13歳の時、ゴスペルクワイアに参加したことがきっかけで、シンガーへの道を志したというジャスミン。
音楽について、「生き甲斐っていうより、生まれた理由だと信じたい」と語っています。音楽に向き合う、というよりも、音楽そのものになろうという彼女の姿勢が見えるような言葉です。

「sad to say」には、恋に苛立つ女性が主人公として登場します。
男性の僕が聞くと、ひるんでしまうような言葉もありますが、それは、彼女のリアリティ。
新しいシンガーの登場を、皆さんとともに喜びたいと思います。

◆ 洋楽

アーティスト名

DANIEL MERRIWEATHER (ダニエル・メリウェザー)

曲名

Change feat. Wale(チェンジ feat. ワーレー)

6/24リリースのデビューアルバム『LOVE & WAR 』から♪

オバマ大統領の「チェンジ!」がキーワードではないのですが、6月になると洋楽パワープレイもチェンジします!
そして今回、偶然にもタイトルが「チェンジ!」です!
ちょっぴりイントロが「夜明けのスキャット(由紀さおり)」に似ているような気もしますが、何かが始まり変わることを強く感じさせてくれる曲には違いありません。

声に特徴があるダニエルは、オーストラリア出身の26歳です。
メルボルンで教師をしていた両親に育てられ、学業よりも音楽がとにかく大好きで、楽譜は読めないものの、聴音だけでビバルディのコンチェルトを弾いたり、シャワーを浴びながら、エルビス・プレスリーを歌ったり、日々音楽とともに生活していたそうです。
「音楽にかけてみよう!」と、高校を中退し、ストリートへ。
そんな彼のデモテープが夜な夜なセレブ達のパーティーに引っ張りだこだった、マーク・ロンソンの手に渡るのに時間はかかりませんでした。 ダニエルも、マークとともにパーティーで様々な経験を積んだそうです。

約1年半かけて制作されたデビューアルバムは、全曲マークのプロデュース。
ソングライティングはダニエルが担当し、アルバムには以前パワープレイに選ばれたアデルらが参加しているのも聞き逃せません。

彼の歌声は、楽器だと称されます。
その楽器を持って、この曲「チェンジ」は、変わる勇気ではなく、変わろうとするソウルを伝えてくれます。